自動運転で東大と連携協定 多気町、ヴィソンで共同研究 三重

【自動運転バスの前で協定書に調印する久保町長(右)と須田機構長=多気町のヴィソンで】

【多気郡】三重県多気町の久保行央町長と東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構の須田義大機構長・教授は11日、同町の商業リゾート施設「ヴィソン」で連携協定に調印した。ヴィソンで運行する自動運転車両を巡る共同研究を通じて地域活性化を図る。

ヴィソンでは昨年12月からソフトバンク小会社「BOLDLY」が自動運転バスを運行している。今月末からは運転手を必要としない「レベル4」の運行を東海3県で初めて始める予定。

今年3月にヴィソンで開催した自動運転のセミナーをきっかけに協定の締結に至った。モデルケースとして自動運転車両をはじめとする先端技術の実装や共同研究を進め、同町での交通課題に対応していく。

あいさつに立った久保町長は人口減少と高齢化に伴う交通弱者対策を訴え、「高齢者の足の確保が厳しい。自動運転は希望を持てる移動手段になると思う。大いに期待している」と述べた。

須田機構長は「地域連携に注力している。工学分野だけでなく法律や制度の研究と連携している。自動運転では社会情勢や法制度整備が重要になってくる」と話した。