萬古焼の急須でお茶味わう みずほ四日市支店、行員ら入れ方学ぶ 三重

【清水きし代さんの指導で、お茶を湯飲みに注ぐ行員ら=四日市市安島のみずほ銀行四日市支店で】

【四日市】三重県四日市市の伝統工芸品「萬古焼」の急須を使ってお茶の入れた方を学ぶ体験型の教室が7日、同市安島のみずほ銀行四日市支店であった。萬古焼の窯元「醉月陶苑(すいげつとうえん)」(同市南いかるが町)の清水醉月さん(80)、きし代さん(77)夫妻が講師を務め、行員とパートで勤務するパートナー社員の約20人が、自分で入れた地元産のかぶせ茶を味わった。

醉月さんが制作した一人用の茶器セットが、一人ずつ用意された。行員らは急須に茶葉と「湯冷まし」で60度くらいに冷ました湯を入れて2分待ち、きし代さんのアドバイスに従って、小さな湯飲みに最後の一滴まで注ぎきって味わった。「甘い」「お茶ってこんな味がするの」と驚いていた。

同市の名物の餅菓子を食べると2煎目を飲み、1煎目との味の違いも楽しんだ。最後に急須から取り出した茶葉を小さな皿にのせ、ユズ入りのしょうゆをかけて食べた。

酔月さんは、萬古焼の歴史を解説。きし代さんは「茶葉にこだわらなくても入れ方次第で、うまみ成分が出ておいしいお茶になる。家でもお茶を飲む時間を楽しんで」と話した。

教室は同市で働く行員に地元の伝統文化を知ってもらおうと、同行四日市支店が企画し、初めて開いた。