【四日市】ＮＰＯ法人代表で元四日市市議の伊藤昌志氏(54)＝茂福＝は６日、同市役所で記者会見し、任期満了（12月23日）に伴う市長選（17日告示、24日投開票）に無所属で立候補すると表明した。市長選には今のところ、伊藤氏のほかに現職の森智広氏(46)＝２期、水沢町＝、元市議の小川政人氏(76)＝富田一色＝が出馬を表明している。
伊藤氏は出馬の動機について「衆院選の翌日、その翌日と複数の団体から『実質対抗馬がいない状況だから出ないか』というお誘いを受け、悩んだ末に出馬を決めた。今の市政をよしとしていないし、今のやり方は市民にとってよくないと思っているので決めた」と述べた。
政策については「名古屋市の事例を参考に条例を制定し、市民税を５％減税する。全市民にお買物券５千円を給付し、市は黒字だと市民に体感してもらう。人口増加も目指す」と述べた。
八年前の市長選では告示直前に出馬を取りやめ、森氏の応援に回ったが、現市政について「子ども世代に借金を残すハコモノ行政には反対。新図書館が一つの象徴だが、お金の使い方が良くない。何事も意見集約しながら前に進めるべき」と批判し、「今後も続ける政策についても、できるだけお金をかけないように、施設を利用する人、しない人、地域住民まで皆の意見を再集約し、ここからできる改善を現地現物でしていく」と述べた。
伊藤氏は同市出身。会社員、いなべ市の嘱託職員などを経て令和元年の四日市市議選で初当選し、１期務めた。平成24年の同市長選、昨年の県議選、先月の衆院選では落選。同28年の市長選では出馬を表明していたが、告示直前に出馬を取りやめた。三重大学大学院修了。