【熊野】三重県下最大の囲碁愛好家の祭典「熊野那智黒碁石まつり」が26、27の両日、熊野市井戸町の市文化交流センターなどで開かれ、プロ棋士ら374人が盤上で交流している。
市によると、碁石の原料で市神川町特産の那智黒石をPRし、囲碁を通じて地域活性化を図ろうと、市などでつくる実行委員会と日本棋院県支部連合会が主催し、10回目。今大会で幕を閉じる。
対局では個人戦に176人、団体戦に198人が参加し、棋力別の四階級に分かれて争われた。最上位の無差別戦には大竹優七段らプロ棋士も参戦。愛好会や大学生と熱戦を繰り広げた。
瀬戸大樹八段らと直接対局できる「指導碁」も実施。参加者らは碁盤の使い方や敗因の分析をしてもらっていた。埼玉県から参加した松田佳予子さん(53)は「作戦の手数が増えた」と話した。
無差別戦で三戸秀平三段に勝利した、囲碁研究会「大熊義塾」の石田太郎さん(28)は「序盤から難しい戦いだったが、相手の石が死んで何とか勝てた。プロに勝ててうれしい」と笑顔だった。