松名瀬干潟を保全 トヨタソーシャルフェスに180人 生物観察や海岸清掃

【貝の水質浄化について説明する学生=松阪市松名瀬町で】

トヨタ自動車と三重大学、三重中学・高校などが連携した環境保全イベント「トヨタソーシャルフェス」(伊勢新聞社共催、県、松阪市後援)が19日、松阪市の松名瀬海岸・干潟であり、地域住民や企業、学生、自治体などからの参加者、計約180人が、生物観察や海岸清掃に励んだ。

同フェスは、地域に環境保全の輪を広げようと、平成24年から全国47都道府県で行っている一般参加型のイベント。

今回は、ポイ捨てや漂着ごみで水環境が悪化し豊かな生態系が脅かされている同海岸・干潟を次世代に残すため「伊勢湾最大級の同干潟をクリーンでゆたかな海にしよう!」をテーマに開催した。

主催者を代表し、あいさつした朴恵淑三重大学地域イノベーション学研究科客員教授は「伊勢湾最大の松名瀬干潟は三つに分類される干潟がすべてそろう、多様な生物が生息する貴重な干潟。われわれはこの松名瀬干潟を次世代に残す義務がある」とし、「同フェスを通じごみのない松名瀬海岸・干潟にしていき、三重県初のラムサール条約に登録できることを目指していきたい」と呼びかけた。

来賓の竹上真人松阪市長らもあいさつした。

参加者は水色の上着を着用し、海岸に落ちているペットボトルやプラスチックなどのごみを拾い集めた。

また、三重中学・高校の学生が講師となり、干潟に生息するアシハラガ二やトビハゼといった生物や海浜植物を観察したほか、貝の水質浄化作用について参加者に説明していた。