鉱山学ぶナイトツアー 熊野市紀和鉱山資料館 蛍石に歓声

【地下トンネルの再現の前で、堀さん(右端)から説明を受ける参加者ら=熊野市紀和町板屋の市紀和鉱山資料館で】

【熊野】三重県熊野市紀和町板屋の市紀和鉱山資料館で12日、常設展示を夜間に見学する特別ツアー「ナイトミュージアム」が開かれた。市内外の5人が参加し、紀州鉱山や鉱石の特徴を学んだ。

同館によると、かつて町内にあった紀州鉱山を再現した館内で、暗闇の臨場感を味わってもらおうと、昨年11月に始めた企画。市教育委員会の堀誠さんが展示物を解説しながら案内する。

参加者らは消灯した館内を、坑内で働いていた鉱員さながらの赤色灯付きヘルメットをかぶって出発。鉱山の地下トンネルの再現や、実際に使用されたバッテリートロッコなどを見て回った。

地下トンネルの図面を見て、深さ420メートル、総延長約330キロにも及ぶことを学んだほか、ブラックライトで紫色に光る日本最大の蛍石を前に「きれい」「宝石みたい」と歓声を上げた。

友人と2人で参加した津市の会社員、落合航平さん(27)は「日本最大の蛍石は圧巻だった。歴史をたくさん教えてもらったが、昔は鉱山で栄えていたと考えると感慨深かった」と話した。

同館はツアー参加者を募集している。19、26日と来月9、16日に開く。各日定員は6人で、時間は午後6時―同45分。無料。問い合わせは同館=電話0597(97)1000=へ。