ゲームで避難所運営 防災教育、御浜中生が体験 三重

【避難所の運営方法を考える生徒ら=御浜町志原の御浜中学校で】

【南牟婁郡】防災意識を高めてもらおうと、三重県御浜町志原の御浜中学校で7日、災害時の避難所運営を疑似体験するゲーム「HUG」の授業があった。三重大の川口淳教授(工学)が講師を務め、3年生29人が避難所の課題に向き合った。

町によると、東日本大震災をきっかけに始まった防災教育の一環。年1回以上、町内の全小中学校で川口教授の講義を開いている。標高約30メートルにある御浜中は、災害時に体育館を指定避難所として開設し、最大559人を収容できる。

この日は震度6強の地震が発生し、電気やガスが止まって校内に多くの避難者が来たと想定。生徒らは5人前後の班に分かれ、体育館と武道館の平面図の上に、被災状況や年齢、性別などが書かれた「避難者カード」を適切な場所に並べた。

制限時間の50分で、避難者200人以上を配置しながら、危険な場所の封鎖やマスコミの取材対応の依頼が書かれた「イベントカード」の解決策を検討。「倉庫は立ち入り禁止に」「受け付けに窓口を作ろう」などと意見を出し合っていた。

西岡蓮さん(14)は「時間内に避難者全員を案内するのが難しかった。老人もいれば病気の人もいる。実際に災害が起きたらサポートしたい」と話した。同日、2年生も災害時の対応力を鍛えるゲーム「クロスロード」を使った講義を受けた。