【津】三重県志摩市志摩町の銅版画家、吉田賢治さん(73)の個展が2日、津市中央の三重画廊で始まった。海女を題材にした作品を中心に26点を展示販売している。6日まで。
吉田さんは名古屋市出身。愛知県立芸大でデザインを学び、卒業後本格的に銅版画に取り組み国内外で発表。志摩市に移住し37年となる。
今展のメインとなる作品「37」は白い磯着姿と黒いウエットスーツ姿の海女の2作品に、これまで描いた膨大な海女のスケッチを帯のようにコラージュした。「スケッチするのは数秒だがその間のエネルギーはすごい。独立した作品と言える」と話す。
吉田さんは「銅版画はコントロールしきれない偶然性が出る。こういう世界もあると見てもらえたら」と来場を呼びかけた。