410万円詐取疑いで男を逮捕 松阪署、郵便受けに偽の逮捕状

【松阪】三重県警松阪署は25日、特殊詐欺の疑いで住所不定、無職長澤一貴容疑者(50)を逮捕した。

逮捕容疑は詐欺グループの実行犯らと共謀し、警察官などになりすまして現金をだまし取ろうと考え、氏名不詳者らが松阪市の60代男性に電話をかけ、警察官などを名乗り、男性が詐欺事件の共犯者として扱われているなどとうそを言い、長澤容疑者が郵便受けに偽造逮捕状を投函(とうかん)し、詐欺グループの実行犯らが逮捕されないためには口座の現金が犯罪に関係ないことを調査する必要があり、調査のため指定する口座に現金を振り込む必要があるとうそを言い、現金を振り込まなければ逮捕されると誤信させ、1日ごろから4日までの間、松阪市内の金融機関やスーパーのATM(現金自動預払機)で複数回にわたり指定された口座に現金合計約410万円を振り込ませだまし取った疑い。「詐欺の行為とは分からなかった」と否認している。

同署によると、指名手配していたところ、長崎県佐世保署が発見した。盗難届が出ている通帳を郵便局で使い、逃走してタクシーに乗ろうとした長澤容疑者を引き留めていると110番があったという。