2024年9月26日(木)

▼有料サイトの料金未納分があるというメールを受け取った話を書いたばかり。ハガキで一時盛んだった手口をメールでかと多少やゆしたのは、いまどき引っかかる向きはいまいという気もあったためで、話をすぐ高度な機能を駆使した特殊詐欺に転じたが、何と同時期に同じ内容を受信した亀山市の40代男性が約330万円分の電子マネーをだましとられていた

▼記載された「窓口」なる番号に電話してしまっている。性急に振り込みを促しはせずに「未納分を支払えば、手数料以外は返金する」と言われたそうだ。「手数料以外」が「未納分」以上だったか。心を揺さぶられる申し出だ。コンビニで電子マネーを複数回、購入して番号を伝えたというから、すっかり操られている

▼警察に相談したのはその後。完済したはずなのになお支払いを求められてようやく不審に思ったらしい。後の祭りで、警察も¥ルビ(地団駄,じだんだ)踏んだのではないか。警察官や検察官を装った男に現金約2620万円をだまし取られた名張市の70代女性に比べると傷口が浅かった。被害者の口座に暴力団から400万円振り込まれていると偽って「この事件は警察官や市職員が共犯なので、誰にも言わないで」と言われて従った

▼警察が身内の不祥事の詳細を発表したがらず、軽い処分にしてしまうとでも思い込んでいたのではないか。捜査に関わることであるとともに、世間に知られたくないのだろうと警察に気を遣ったのかもしれない

▼警察にすぐ相談しないことの理由に何か共通したものが見えてくる気もする。