立民三重県連から期待の声 野田新代表選出、他党は「昔に戻った」指摘も

立憲民主党の新代表に選ばれた野田佳彦元首相に対し、立民の三重県内組織からは「政権交代後のリーダーにふさわしい」と期待の声が上がった。一方、他の政党からは「昔の民主党に戻った感じ」との指摘も。「自民の政策と大きな違いはない」との声も上がった。

県連代表の中川正春衆院議員=比例東海=は取材に「総理を経験し、痛いほど政権時代を反省している」などと野田氏を評価。「本気で政権を取っていくための体制ができた」と語った。

自らは代表選で吉田晴美衆院議員の推薦人を務め、吉田氏に投票したという。決選投票での投票先については「外に向けて言うことは控えたい」などと述べ、明らかにしなかった。

県連の代議員として決選投票での投票を託された三谷哲央県連幹事長は取材に対し、野田氏について「経験が豊富で安定感があり、政権交代後のリーダーにふさわしい」とコメントした。

決選投票で代議員として投票した候補者については「県連の常任幹事会で報告するよりも先に、このタイミングで口走ってしまうのはいかがか」などと述べ、この日は明らかにしなかった。

岡田克也衆院議員=三重3区=は21日の記者会見で「党幹事長の立場として、代表選が公平公正に行われるのを担保するのが仕事」と述べ、投票先を明らかにしない考えを示していた。

一方、自民党県連の中嶋年規幹事長は取材に対し、原発再稼働や消費増税などの判断を例に、野田氏を「非常にまじめな印象」と語りつつ「昔の民主党に戻った感じもする」と指摘した。

共産党県委員会の大嶽隆司委員長は「野田氏の政策に自民党との大きな違いはなく、対決軸を示せていない」と指摘。次期衆院選では「党本部間の合意がなければ共闘しない」と語った。