選抜高校野球大会(来年3月・甲子園球場)につながる第77回秋季東海地区高校野球三重県大会は21日、ベスト8入りを懸けて3球場で2回戦8試合が行われる。2022年以来のベスト8進出を目指す木本(熊野市)は津球場第2試合で中地区1位の第1シード校・津商と対戦する。
2年前はベンチ20人に満たない選手13人でベスト4入り。東海大会にこそ進めなかったがセンバツの21世紀枠最終候補に選ばれた。今年の顔ぶれは2年生9人、1年生16人の選手25人。このうち間部日向太(ひなた)捕手=2年=と日葵(ひまり)投手=1年=兄弟は攻守でチームのけん引役になると意気込んでいる。
兄は旧チームから扇の要。弟も左腕から繰り出す最速131キロの直球を軸に1年ながら先発陣の一角を占めている。熊野市の学童チーム「有馬クラブ」で野球を始め、木本中時代所属のクラブチーム「新宮黒潮ベースボールクラブ」時代からバッテリーを組み、息のあったプレーも強みだ。
打撃でもチームの中心で、川越を6―4で退けた15日の1回戦は兄が3番、弟が5番を打ちともにマルチ安打。肩の故障からの復帰登板だった弟は、2安打3四死球2失点で2回途中、右翼の守備に回るも、打撃では5打数3安打2打点と気を吐き「自分が取られた分(打撃で)チームに貢献できるよう頑張った」と安どの笑みだった。
紀南高校とともに来年度から「熊野青藍高校」に統合される同校だが、野球部は来年夏の県大会までは単独チームで臨む予定という。「木本という名を背負うことができるのは光栄」と話す兄は「2年前の先輩がつかみきれなかった甲子園。自分たちでしっかりとつかみとりたい」と話している。