現代に合う「デザイン神棚」展開 伊勢宮忠が新店舗オープン

【現代の住居を意識し開発した「デザイン神棚」が並ぶ店内=伊勢市宇治中之切町の伊勢おきよめの店で】

【伊勢】神棚や神具を製造する三重県伊勢市の老舗「伊勢宮忠」が、伊勢神宮内宮近くのおはらい町通りに、新店舗「伊勢おきよめの店」をオープンした。伝統的な神棚作りの技術を生かし、現代のライフスタイルに合わせた「デザイン神棚」などを新たに展開する。

伊勢で80年以上、神棚や神具を手がける同社。新店舗は、神道になじみが薄い若い世代にも親しみやすいアイテムをそろえ、7月に開店した。

新商品のデザイン神棚は、洋風の部屋や店舗に合わせやすいよう開発された神棚。ファッションブランドの空間デザインなどを手がけるインテリアデザイナー藤原敬介さんがデザインした。伊勢神宮正殿の建築様式「唯一神明造」のかやぶき屋根をモチーフにしたものなど、デザイン、サイズ別の9タイプあり、価格は12万5千円(税込)から。伝統的な神棚と同様に木曽ヒノキを使い、職人が手作りする。

インテリアとして楽しむ「モダンしめ縄」、同社オリジナルのジュエリーブランド「KIYOME」の天然水晶や麻、木曽ヒノキを使ったアクセサリーも目を引く。五十鈴川の水を使ったハンドクリーム、ヒノキのバスソルトなどもある。

羽山翼統括店長(42)は「若者や、神道になじみのない人にも気軽に来店してほしい。商品を通じ、神棚の知識や伊勢の文化も知ってもらえたら」と話していた。

不定休、営業時間は午前9―午後5時(季節によって変動)。問い合わせは同店=電話0596(63)9550=へ。