【尾鷲】地場産業の林業への理解を深めてもらおうと、三重県尾鷲市立賀田小学校で6日、1年生3人が地元で育つ木々を学ぶ「木育」の授業があった。児童らは尾鷲ヒノキを使った学習机の天板の交換作業にも挑戦した。
市によると、市内の小学校5校のうち、賀田小を含む3校の机と椅子に尾鷲ヒノキを採用している。同校では令和元年から毎夏、1年生が自ら天板を交換。木の魅力を五感で味わいながら、卒業まで使い続ける。
この日は、担任の野地美代子さんが身近な木製品を質問。児童らが「椅子」「家」などと答えると、該当するイラストを黒板に貼った。天板を見せながら「卒業生が使った天板の表面を削ったもの」と説明した。
その後、児童らは教員や市職員とともに、入学時から使っていた天板を取り外した。新しい天板は縦45センチ、横65センチ。児童らで協力して運び、四隅の穴にネジを締めた。うまく回らず苦戦する姿も見られた。
野地さんは「この机の上で卒業まで勉強する。これから大切に使ってほしい」と話した。上田彩加さん(6つ)は「天板がきれいになってうれしい。新学期から勉強を頑張れそう」と笑顔で話した。