大規模災害に備え訓練 地震被災・能登派遣の警部補講演 三重県警四日市南署

【広域緊急援助隊の活動体験を語る北古賀警部補=四日市市新正の四日市南署で】

【四日市】防災週間に合わせて三重県警四日市南署(中西通署長)は5日、大規模災害発生に備えて総合防災訓練を実施した。能登半島地震派遣隊員による講演や災害用装備資機材取り扱い、交通対策、地震体験訓練などに署員約120人が参加した。

「災害発生時、すぐに対応する危機管理意識を持って訓練を」という中西署長の訓示の後、広域緊急援助隊の小隊長として能登半島地震の現地に派遣された県警本部の北古賀健二郎警部補(44)が、被災地珠洲市での活動を語った。

北古賀警部補は隊員24人とともに、1月4日から2月26日まで3回、延べ25日間援助活動をした。余震が続く中、機能不全に陥った珠洲市三崎町の駐在所を拠点に、各県の派遣隊員らと情報の一元化を図り、一軒一軒安否確認をしながら救出・救助活動に当たった。

地震と津波による倒壊家屋、亀裂が入った道路、横転した車両や船、倒れた電柱などの生々しい映像を交えながら語り、「野営・自活の大原則の下、隊員らの健康管理にも気を配った。警察官として災害発生を常に念頭においていてほしい」と呼びかけた。

【放置車両の移動訓練をする署員ら=四日市市新正の四日市南署で】

講演後、署員らは、緊急車両通行の妨げになる放置車にミニレッカーを取り付けてタイヤを浮かせて移動する訓練や、停電時の信号復旧訓練などに取り組んでいた。