台風10号は1日正午、三重県の南東の海上で熱帯低気圧に変わり、県内では暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で各地で断続的に雨が降り続いた。気象台は2日朝ごろまで大雨になる恐れがあるとして、注意を呼びかけている。
津地方気象台によると、雨が降り始めた先月25日から1日午後4時までの降水量は大台町宮川で743・5ミリ、尾鷲市で704・0ミリを観測した。
津市では1日午前4時40分までの72時間で471・5ミリを記録。平成16年9月の454ミリを上回り、観測史上最大となった。
県によると、8月31日午後3時ごろ、松阪市田牧町の堀坂川右岸堤防が高さ約2メートル、幅約30メートルにわたって崩れた。市は田牧町の52世帯に避難指示を出し、県は土のうを積むなどして対応した。
気象台はこれまでに降った記録的な大雨の影響で地盤が緩み、少しの雨でも災害の危険性が高まっている所もあるとして、注意を呼びかけている。
また、県内では2日、気温が上がって熱中症の危険性が高くなるとして、気象庁と環境省は「熱中症警戒アラート」を出し、エアコンの使用やこまめな水分補給など、十分な熱中症対策をするよう呼びかけている。