海外輸出の方法紹介 中小機構など、食品事業者向けセミナー 三重・四日市

【講演する大槻氏=四日市市諏訪町で】

【四日市】中小企業基盤整備機構(中小機構)中部本部は27日、三重県四日市市諏訪町の四日市商工会議所で「はじめての海外輸出セミナー~食品事業者向け~」を開いた。同商議所、三十三銀行、日本貿易振興機構(JETRO)三重貿易情報センター、三井住友海上火災保険などとの共催。会場で20人、オンラインで60人が参加し、熱心に聴講していた。

セミナーは、海外輸出に興味はあったが実現できなかった事業者、円安を機に輸出に興味を持った事業者などが対象で、第1部として、「海外展開を始める前に知っておきたいツボ~ターゲット国の選定方法を中心に~」と題し、中小機構中部本部中小企業アドバイザーの大槻恭久氏が講演。

大槻氏は海外輸出について、現状・トレンド▽魅力・メリット▽準備▽成功事例共通項▽ターゲット国の選定方法▽最適な海外展示会の見つけ方―などについて解説し、「自ら目視しないとだめ。現地に行って売場を見てほしい。時間と金がかかるので、社長が腹をくくっているかが重要」と強調。

海外展開の10カ条として、①熱意と覚悟②時間をかける③ターゲット国・地域が明確④百聞は一見⑤商流をつくる⑥強固な人員体制⑦商品アレンジ⑧ビジネスフィールド⑨ネットとリアルの二刀流⑩認証取得や商標登録―を挙げ、成功事例を併せて紹介した上で、「少なくとも3カ国は行って、ターゲット国・地域の選定比較表を作って点数化してほしい。JETROのJ―messeサイトを参照して、ターゲット国で展示会がある時に見に行けば、売場調査もできるし一石二鳥」などと話した。

第2部として、「輸出商談 成果を出すためのポイント」と題し、JETRO農林水産食品部の新井剛史氏が、第3部として、「輸出食品専用保険、海外PL保険の概要」と題し、三井住友海上火災保険三重支店の担当者が講演したほか、質疑応答、個別相談もあった。