つり天井改修、進める方針 熊野市長、市民会館のホール 三重

【定例記者会見で、市民会館つり天井の調査結果を報告する河上市長=熊野市役所で】

【熊野】三重県熊野市の河上敢二市長は26日の定例記者会見で、市民会館(同市木本町)のホールつり天井について、現地調査の結果を踏まえ、現行の建築基準法に基づく脱落防止の改修を進める方針を示した。

市によると、市民会館は昭和46年に完成。令和5年12月市議会定例会で「つり天井の安全性は大丈夫か」と指摘した仮屋義雄議員の一般質問を受け、本年度の当初予算に調査費150万円を計上していた。

市建設課が7月末まで実施した調査では、国土交通省が定める11項目の基準のうち、適合は3件。天井材緊結や支持構造部など6件が不適合、つり材仕様、壁などとの間に6センチ以上隙間の2件が判断不可だった。

国土交通省によると、天井脱落対策の規制強化により、床からの高さが6メートル超▽面積が200平方メートル超―などの条件を満たす天井を、落下すると危険を伴う「特定天井」に指定しており、ホールつり天井も該当する。

市は改修に向け、施工時期や施行方法を検討しており、工事の着手まではホールの利用を控えるよう協力を求める。本年度末までに官民含めて13件の予約が入るが、主催者には会場の変更などを促したい考え。

河上市長は「ホールで行事を行う場合、直前に天井の点検を実施する」と強調。「なるべく早く適合に向けた対応を取る必要がある」と話した。