メタルドゥ創業者、50年の歩み 鳥羽出身の藤田氏、大阪で出版記念販売会

【来場者を前にあいさつをする藤田氏(写真中央)=大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店で】

三重県鳥羽市出身でメタルドゥ(本社・大阪市浪速区、山頬敏彦社長)の創業者である藤田國廣相談役は3日、大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店で自身が出版した『メタルドゥの軌跡』上下巻の出版記念販売会を開催した。

今年で設立45周年を迎える同社は、国内外でレアメタルリサイクル事業などを展開。

藤田相談役は記念販売会で「私の50年間の歩みや実体験をつづったもので、形あるものに残す方がいいという知人のすすめで出版に至った」と経緯を紹介し、「変動する社会の中で会社経営も変わっていくが、世の中に貢献していくという経営方針は変わらない。これから事業継承してくれる社員や役員にとっての、ひとつの道しるべとなれば」と出版への想いを話した。

同席した度会町出身で京都大学化学研究所の若宮淳志教授は、「レアメタルは産業のビタミンと言われ、社会のインフラを支える重要な非鉄金属。現在の産業のコメと言われる半導体の必須元素であるレアメタルに半世紀も前から注目し、世界に先駆けて創業した著者に敬服する」と同郷の先輩の偉業を称えた。『メタルドゥの軌跡』上下巻の印税は藤田氏からメタルドゥを通じて、自身が評議員を務める公益財団法人きずな育英基金(大阪市)へ全額寄付される。