「歩きたくなる」空間創出 伊勢市駅前で社会実験、休憩場所や出店 三重

【道路の一部に設けられた歩行者の休憩スペース=伊勢市で】

【伊勢】三重県の伊勢市中心部のにぎわいづくりに向けた社会実験「ええじゃないか!伊勢市駅前月ノ宮ストリートパーク」が2日、伊勢市駅前商店街で始まった。歩道や車道の一部に、ベンチやパラソルなど置いて歩行者の滞在スペースなどを設け、「居心地が良く、歩きたくなるまち」づくりを目指す。

市と商店街の協力で実施。商店街沿い約110メートルの区間で、一方通行道路の一部にベンチやテーブルを並べ、歩行者の休憩スペースを設けた。商店街店舗の軒先を活用した出店イベントやキッチンカーも配置。「歩きたくなる」空間を創出し、人の流れを調べる。実施期間は、4日まで。

市は、来場者や出店者にアンケートを実施し、道路に休憩スペースを設ける際の安全性や店舗軒先の活用法などを検討。来年度以降、歩行者が利用できる常設の休憩スペースを整備する計画だ。

市によると、駅前にあった百貨店が平成13年に閉店して以降、商店街周辺の人通りは減少。その後、再開発により百貨店跡にホテルが建ち、隣地に市の福祉施設などが入る複合ビルができた。令和8年には沿道に高層マンションが完成予定で、人通りが増えることが見込まれる。

都市計画課の担当者は「多くの意見を聞かせていただき、居心地のいい、にぎわいにつながるようなまちづくりを目指したい」と話していた。

実験は、10月にも実施する予定。