災害関連死の認定基準審議 津市が審査委員会初会合、委嘱式も 三重

【津市が設置した市災害弔慰金等支給審査委員会=市役所で】

【津】災害関連死の審査などに向けて、三重県津市が設置した市災害弔慰金等支給審査委員会の委員委嘱式と初会合が1日、市役所で行われ、災害関連死の認定基準を審議した。基準は今月中に策定する予定。

市では自然災害で死亡した住民の遺族に対し、災害弔慰金と災害障害見舞金を支給する条例を制定。条例では災害関連死も支給対象となっているが、審査する規定がなかった。そのため6月市議会で条例の一部改正を行い、審査委員会の設置が決定した。設置は県内市町では初めてという。

審査委員会は医師2人、弁護士2人、市老人福祉施設協会関係者1人の計5人で構成。この日の会合では、前葉泰幸市長から委員に委嘱状が渡され、委員長に津地区医師会の渡部泰和氏、副委員長に三重弁護士会の下井良基氏が就任した。

前葉市長はあいさつで、「審査会は市町村の努力義務となっていたが、近隣の市町と差異が生じるため動向を見ているだけだった。県都として先にやらねばとの思いで設置する」と強調。その上で「災害関連死についてスムーズに弔慰金が支給できるようにしたい」と述べた。

会合では、認定基準について協議。災害と関連のある事例など認定基準案が示された。今月中に正式決定する。

今後、災害関連死の申請があった場合、審査委員会が認定基準をもとに可否の判定に向けた調査審議を行い、その結果を市長に答申する。