社員派遣に津市から感謝状 第一生命が企業版ふるさと納税寄付 三重

【前葉市長(左から2人目)から感謝状を受け取る上原本部長(同3人目)、左端が奥山さん=津市役所で】

【津】三重県津市は30日、企業版ふるさと納税(人材派遣型)の寄付を活用し、4月から同市に社員を派遣する第一生命保険に感謝状を贈った。

企業版ふるさと納税(人材派遣型)は企業の人材を地方公共団体が職員として採用し、人件費相当額が企業からの寄付となる仕組み。企業は寄付額の約9割の税額控除を受けることができ、市は専門的知識を持つ人材を人件費の負担なく採用できる。

同社が同税制を活用するのは県内で2例目で、4月1日付けで奥山佳寿美さん(46)を派遣し今月17日に本年度の人件費相当額の700万円を寄付した。奥山さんは令和7年3月末までの任期付職員として健康福祉部こども政策課に配属されている。

贈呈式では前葉泰幸市長から同社常務執行役員中部営業本部長の上原充裕氏に感謝状が贈られた。前葉市長は「生命保険会社の仕事は子ども政策をする行政と重なり合う部分がある。奥山さんには戦力として大いに活躍していただく」と謝辞。上原氏は「今後も地域課題の解決に向け一層の連携を図りたい」と述べた。

奥山さんは主に若者の出会い応援事業に携わっているとして「担当職員と相談しイベント内容を工夫することで例年少ない女性の応募者の増加につなげることができた。引き続き津市に住んで良かったと思える環境作りに貢献したい」と述べた。