一見勝之知事は12日、ラオスのフォンサムット・アンラワン駐日大使と三重県庁で会談し、「日本が国力を回復するには、より一層アジア諸国と連携する必要がある」などと述べ、両国の関係強化に向けて協力する意向を示した。
県によると、フォンサムット大使は13日に四日市市内で開かれる「IATSSフォーラム」の修了式に出席するために来県。フォーラムは専門知識を持ったアジアの若者を育成することが目的で、ラオスからは2人が参加している。
一見知事は会談で、両国の共通点として、コメの栽培や台風被害の経験が多いことを挙げて「農業や災害対応などの情報を共有することが重要」と強調。「ラオスと日本の関係に、県が貢献できれば」と話した。
フォンサムット大使は「両国は友好的な協力関係を築いており、来年は外交関係樹立70周年を迎える」と説明。「農業や災害対応の技術は人々の利益になる」とした上で、観光分野での協力を求めた。
また、令和3年の東京パラリンピックで、伊勢市が事前合宿のホストタウンとしてラオスのパラ陸上選手団を受け入れたことへの謝意を伝えた上で「今後もこのような交流を続けていきたい」と語った。
フォンサムット大使は外務省監査局長などを経て、令和3年3月から現職。来県は初といい、訪れたい観光地として、二見興玉神社(志摩市)を挙げた。「県内には景色が良い場所が多い」と話していた。