【鈴鹿】三重県の鈴鹿市の平田、牧田地区を中心に地域づくりに取り組む「源氏の会」(森雄一会長)は23日、同市算所1丁目のすし居酒屋湊(泉晃多社長)で「源氏食堂」を開き、SNS(交流サイト)で公募した市内の16組、計40人の親子がにぎりずし作りに挑戦した。
同会は40年以上前に発足。現在は地域の会社経営者ら40人が会員となり、鈴鹿さくら祭りの子ども縁日運営や近鉄平田町駅前の清掃活動などに取り組む。
源氏食堂は平田地区に子ども食堂がないことから、地域交流を目的に、親子で楽しめる料理体験の場として設け、今回で4回目。
森会長(44)が前日に南伊勢町で釣ったというタイとカンパチの2匹を、同店の飯山由美店長(50)が三枚に下ろす姿を子どもたちの前で披露。
その後、飯山店長はあらかじめ1貫分ずつに分けた酢飯と、マグロやサーモンなど切り分けた5種類の具材を前に、「左手にごはん、右手に具材を持ってご飯に乗せ、人差し指と中指で軽く押さえる」と、すしの握り方を指導。子どもたちは、計10貫のすしを一生懸命握った。
この日の献立はにぎりずしのほか、たまごやきとキノコのサラダ、キュウリたたきの塩昆布、味噌汁。全員で食事を楽しんだ。
料理作りが好きという市立玉垣小5年の岩脇まどかさん(11)は、父親と2人で参加。「魚の三枚おろしを間近で見たのは初めて。今度は自分でもさばいてみたい。すしは仕上がりの形に気をつけて握った」と笑顔を見せた。
森会長は「源氏食堂は提供するだけでなく、みんなで作っていくところにしたい。笑顔で楽しく子ども同士、親同士が交流しながら地域を変えていけるような取り組みを進めていければ」と話した。