彫型画の大杉さんが県文化賞記念展 鈴鹿市民ギャラリー

【「型にはまらない作品作りに挑戦していく」と話す大杉さん=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】三重県の文化振興に貢献したとして、4月に「第23回県文化賞」の文化奨励賞を受賞した鈴鹿市寺家3丁目の伊勢型紙彫型画家、大杉華桜さん(32)は20日、同市役所市民ギャラリーで受賞記念展を開き、これまでに制作した作品13点などを展示した。24日まで。

伊勢型紙彫型画は、伊勢型紙の技法などを使って制作した美術作品。大杉さんは五歳から、伊勢型紙彫型画の発案者である祖父の大杉華水氏に師事し、技術を受け継いだ。祖父の死を受け、令和元年から同彫型画会の会長として、県内各地で伊勢型紙彫型画の普及活動に取り組む。3月には、フランスで個展を開催した。

会場には5歳の時に初めて制作したという「ドラえもん」をはじめ、小紋柄約10種類を組み合わせ、約2年かけて完成させた最新作「原点回帰」、表情豊かに彫った末松則子市長の似顔絵など自身の画歴を振り返る作品や、フランス展を紹介する写真10点を展示した。

大杉さんは「自由に自分の個性を表現できるのが彫型画の魅力。これからも型にはまらない作品づくりに挑戦していく」と話した。