救急業務にマイナ活用へ 鈴鹿市中央消防署、実証に向け説明会 三重

【マイナンバーカードを活用した救急業務の実証事業について説明を聞く救急隊員ら=鈴鹿市飯野寺家町の中央消防署で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市で6月11日から始まる国の「マイナンバーカードを活用した救急業務の迅速化・円滑化に関する実証事業」を前に、同市飯野寺家町の中央消防署で28日、オンラインによる消防庁の事前説明会があった。

期間中は救急搬送時に傷病者の同意のもと、マイナ保険証を使って救急隊員が専用端末機で医療情報を読み取り、病歴やかかりつけ医、服用薬などを正確に把握し、搬送中の適切な応急処置や搬送先病院での治療の事前準備につなげるとともに、効果などの分析に必要なデータを収集する。

県内初の取り組みで、実施期間は2カ月程度を見込む。

この日は、実務にあたる救急隊員ら約200人が参加し、実施要領やシステム利用の手順などを確認した。

ビデオメッセージでは、原邦彰消防長官が「令和4年から実証が始まり、一定のメリットが確認されている。いいシステムを一緒につくっていきたい」と呼びかけた。

市消防本部消防課の服部智広救急対策室長(54)は「迅速な搬送が救命率の向上につながると期待している」と話した。