【津】三重県津市白山町の白山窯を拠点に活動する陶芸家の髙山光さん(81)の作陶60周年記念の個展が、同市東丸之内の松菱六階美術画廊で開かれている。楽しみながら制作した香炉やこれまでない手法の花生けなど新作40点を展示販売している。13日まで。
髙山さんは旧久居市(現津市)出身。人間国宝の近藤悠三、益子焼の加守田章二両氏に師事した後独立し、県内外で作品を発表している。
32年ぶりとなる同画廊での個展ではさまざまな色や形の香炉を発表。ふた部分の火屋を津市の金属工芸作家、何惠娜さんが真ちゅうや銅で制作した合作もある。
花入れでは、白い泥に色の泥で模様を付ける墨流しの手法を初めて取り入れており、令和3年にパラミタミュージアムで発表した迫力あるこま犬とはがらりと印象の異なる作品が並ぶ。
髙山さんは「力強さや迫力にこだわり頑張ってきた。80歳を超え、今までにない自分らしい造形を楽しんで作り、心や生命の入ったものが表現できたら」と話した。