【伊勢】三重県伊勢市小俣町の市営大仏山公園に、新たな遊具を設置した広場「山のなかよし広場」が完成した。障害の有無に関わらず誰もが一緒に楽しめる「インクルーシブ」な公園をコンセプトに、地元の小学生のアイデアや市民の意見を取り入れて整備。28日はオープン式典が開かれ、大勢の家族連れらが訪れた。
広場は、公園敷地内の一角約2200平方メートルに整備。これまで遊具がほぼなかった芝生の広場に、車イスが通れるスロープや幅の広い滑り台などを組み合わせた大型遊具、背もたれのあるシーソー、寝転べるブランコなど4種類のインクルーシブな遊具を新設した。伊勢工業高生が虹をモチーフにデザインしたベンチもある。周辺整備を含めた総事業費は9600万円。県の補助金、企業やクラウドファンディングによる寄付金も活用した。
遊具には、障害のある子を育てる母親らでつくる市民団体「みんなの公園つくり隊ise」の意見をもとに、地元の小俣小や明野小の児童らが考えた「誰もが使いやすい遊具」のアイデアが取り入れられている。広場の名前も児童らが考えた。
式典は、鈴木健一市長や地元関係者、市のマスコットキャラクターらが参加。大型遊具には、地域の保育園児らが描いた横断幕が掲げられた。鈴木市長はあいさつで「誰もが一緒に楽しめる公園。地域の皆さんの力を借りて完成した」と感謝した。
インクルーシブスポーツ体験として「ボッチャ」などが楽しめるイベントもあり、地域住民ら約400人が新しくなった公園を満喫していた。