約3時間に及ぶいなべ総合との熱戦を制した津田学園。野手兼投手の水成は三塁の守備位置に入ってまもない七回、いなべの1、2番打者にセーフティの内野安打を相次いで決められ、この回の2失点の呼び水になったが、その借りを攻守で返した。
2点ビハインドの八回、2死二塁から点差を1点に縮める右越えの適時二塁打を放った。4―4でタイブレークに突入した延長十回1死満塁の場面では決勝点の5点目を奪う中犠飛。その裏、3番手でマウンドに上ると、いなべの反撃を3人で終わらせた。
神戸市出身。高校入学後投手の練習を始めて短期間で頭角を現した。持ち味は「コントロールの良さ、スライダーの切れ」(佐川監督)だが球威も魅力。この日、球場のスピードガンで自己最速の140キロをマークした伸びしろ豊かな3年生は「(次戦も)いつでも(マウンドに)いけるようにしたい」と頼もしかった。