2024年4月17日(水)

▼伊賀市議会の正副議長が決まった日に市議の1人が秋の市長選への出馬表明したからといって特別な意味はないのだろう。が、議会活動が活発で知られる同市議会の正副議長とも立候補者は1人だけで、いずれも2期。11月の市長選との同日選を見据えている気がしなくもない

▼伊賀市議会は昨年1月に通年議会導入を決めて7月から実施した。その3カ月後に11月の市長選と市議選の同日選を決議。来年3月の市議任期満了を待たずに自主解散することにした。激動の中にいる。市長・市議立候補者予定者が、そんな日程を見据えて政治活動を進めても無理はない

▼市内39の住民自治協議会で一昨年、21協議会が同日選に賛成した。目的は経費削減という。試算では約3千万円の節約が見込めるというが、県議会が通年議会に踏み切るのに経費増や、職員の負担増が問題になった。民主主義の効果的実現にはコストがかかることも必然とされる

▼将来の投票率低下を防ぐという意味もあるらしいが、田川亮三元知事が30%を下回る知事選投票率に苦慮し、辞職時期を計算して県議選との同日選を図った、が、投票率は徐々に下降し、鈴木英敬前知事の衆院選鞍替えで同日選は21年で終わった。善し悪しというより政治の躍動感とも言える

▼岡本栄伊賀市長は、その登場から市役所建設問題はじめ議論を巻き起こした。パートナーシップ制度ではジェンダーフリーの先端を行き、成人の日や国民スポーツ大会でも話題を呼ぶ

▼投票率は50%以上。議会も負けてはいられない。