【四日市】三重県四日市市水沢町の一般社団法人「澄懐堂美術館」(里中俊雄理事長)は14日、同館新展示棟のオープンを記念して「書作品展」を開催した。日展会員の書家、加藤子華さん(86)=同市元新町=による額装作品など27点を展示している。入館無料。21日まで。
力強い筆致でしたためた、熟慮すれば惑うことはないという意の禅語「千慮無惑」、筆の毛先をたたきつけるように表現した、安らかな心の意の禅語「平恕」、中国の詩人王漁洋の詩8首を八つの円形にしたため、変化を持たせて構成した作品など、見応えのある作品が並ぶ。また、プロジェクターで他の作品15点も紹介しており、県内外から訪れた書愛好家らの目を楽しませている。
加藤さんは、主宰する書道教室「墨友会」で約80人の生徒に指導する傍ら、新生日本書道会代表と同美術館の理事も務めている。「中国の古典を深く学び、それを昇華して日本独自の書芸術を確立しています。書の魅力に触れ、関心を持っていただけたらうれしいです」と話していた。問い合わせは同美術館=電話059(329)3335=へ。