荘厳な舞「鈿女」奉納 鈴鹿・椿大神社春季大祭で椿宮神事能

【拝殿で奉納される椿宮神事能「鈿女」=鈴鹿市山本町の椿大神社で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市山本町の椿大神社(山本行恭宮司)は11日、同神社で春季大祭を開き、能楽の京都金剛流宗家一門が椿宮神事能「鈿女(うずめ)」を神前に奉納した。

椿宮神事能「鈿女」は、天鈿女命(あめのうずめのみこと)の化身が同神社に現れたという内容の謡曲。拝殿で、宗家の金剛永謹師と龍謹師があでやかな装束に身を包み、門下らの奏でる笛や鼓、太鼓、謡に合わせて荘厳な舞を演能した。

昭和48年、同宗家によって約300年ぶりに復曲されて以来、毎年、春季大祭恒例の神事能として奉納されている。関係者、参拝者ら約300人が繰り広げられる幽玄の世界に浸っていた。

大祭2日目の12日午前11時からは、別宮椿岸神社で京都若柳流の若柳吟菜師と若柳吟粹師による創作舞踊「岩戸舞」が奉納される。