3人の継投で東海大福岡との接戦をものにした宇治山田商。1点リードで迎えた八回からは、背番号「10」の3年生右腕中村が3番手で登板。終始落ち着いた投球で相手打者に二塁を踏ませず、追加点を許さなかった。
185センチ、78キロの恵まれた体格で直球の球速は最速143キロ。三重県選抜として出場した昨年11月の愛知県選抜戦では3回パーフェクトの好投。三重県選抜の投手コーチで、高校時代の西勇輝投手=阪神=を育てた戸田・菰野高監督から「このまま順調にいけば甲子園でも通用する」と太鼓判を押された逸材だ。
先頭の7番打者を左前打で出塁させた九回も、フルカウントから8番の東海大福岡エース佐藤をスライダーで空振り三振に仕留めて流れを渡さなかった。昨年秋以降、メンタル面強化と変化球の精度向上を課題にしており「四球を出すか出さないかの場面で投げ切れたことは良かった」と表情を緩めた。