第96回選抜高校野球大会(18日開幕・阪神甲子園球場)に東海地区代表として出場する宇治山田商ナインは開幕直前まで三重県伊勢市の同校を拠点に調整を続けている。14日には同じ市内にキャンパスがある皇學館大を迎えて、県内では最後の練習試合を行った。
学校行事との兼ね合いもあり、今月初旬の対外試合解禁日以降も練習試合は週末が中心。「試合の機会が圧倒的に少ない」(村田治樹監督)ため、硬式野球部OBの森本進監督(65)が率いる皇學館大に練習試合を申し込んでいた。
試合は、昨年5月の東海地区大学春季選手権準優勝などの実績がある皇學館大に2―4で敗れたが、加古真大、田中燿太、中村帆高の主力3投手を中心に失点を二回の4点で食い止め、三回に2点を返した。
甲子園に向けて出発する16日も移動途中で練習試合を行った後、宿舎入りする予定。「ピークは甲子園で」と話す村田監督は「強い相手とワンゲームできたことが本当に大きいです」と感謝していた。
一方、皇學館大の投手陣は2点リードで迎えた七回以降、今月、津田学園高校(桑名市)を卒業したばかりの伊達翔成、阪本小剛郎の2投手に1イニングずつ投げさせるなど若手中心。
逃げ切りに成功して“先輩”の面目を保った森本監督は「こちらも必死で戦いました」と苦笑い。「(高校生は)攻守で粘り強かった。甲子園でぜひ大暴れしてほしい。OBとして応援している」と話した。