「教職員からセクハラ受けた、見た」中高生ら137人 三重県教委、109件事実と確認

三重県教委は13日、県内の中高生らを対象に実施した教職員によるわいせつ行為とセクハラの調査結果を発表した。前年度より32人多い137人が教職員によるセクハラなどを受けたり、見たりしたと回答。県教委は109件を事実と確認しつつ「懲戒処分に該当する行為はなかった」としている。

県教委によると、調査は教員による性暴力防止法の成立を受けて令和3年度から実施。昨年9―10月にかけて、県立高校と公立中学校、特別支援学校の生徒8万75人を対象に実施した。

調査結果によると、教職員によるセクハラなどを受けたり、見たり、聞いたりしたことがあると答えた生徒は、高校で22人、中学では112人、特別支援学校では3人に上った。

県教委は生徒や教職員への聞き取りなどで、前年度より26件多い109件を事実と確認。部活動で手や腕を持って指導したり、授業中に「男のくせに」と発言したりした事案があった。

また、特定の教員に対して、17人の中学生が「小学生のときに頭を触られたり、足に触れられたりした」と回答。13人の中学生が「肩や腰に触れて呼びかけられた」と訴えた教員もいた。

教職員課は件数の増加について「調査の認知度が高まり、記入しやすくなったからだと考えられる」としつつ「件数としては多い。不要な身体接触などをしないよう、徹底させる」としている。

教職員らは学校の聞き取りに「指導のつもりだった」「行き過ぎた行為だった」などと説明している。同課は「行為に性的な意図はなかった」などとして、調査結果に基づく処分はしない。