景況感、2期連続で悪化 1―3月の三重県内法人企業予測調査 津財務事務所

東海財務局津財務事務所は12日、1―3月の法人企業景気予測調査結果を発表した。景況感が「上昇した」と答えた企業から「下降した」と答えた企業を差し引いた景況判断BSIは2期連続で悪化した。

事務所によると、調査は三重県内に本社を置く資本金1千万円以上の128社を対象に実施。2月15日時点の景況感や人手不足感などを尋ね、86・7%に当たる111社から回答を得た。

県内の景況判断BSIはマイナス7・2。「下降」超の幅は、前期(昨年10―12月)から4・6ポイント拡大した。昨年1―3月期以来、五期連続で「下降」が「上昇」を上回っている。

規模別では、大企業が前期から改善し、中堅企業と中小企業が悪化。業種別では製造業が0・5ポイント悪化してマイナス10・3。非製造業は6・9ポイント悪化してマイナス5・6となった。

人手不足感を示す従業員数判断BSIは、前期比10・4ポイント増の43・2。平成16年の調査開始以降で最も高い数値となった。15期連続で「不足気味」が「過剰気味」を上回っている。

聞き取りでは「繊維産業向けを中心に中国や東南アジアからの受注が増加している」(鉄鋼業)「インバウンド(訪日客)需要が好調。当面は好調に推移する見込み」(宿泊業)との声が上がる。

一方、塗料メーカーからは「自動車の認証不正問題で耐熱塗装などの受注が減少している」との声も。不動産業者は「テナントオフィスの空室率が上昇傾向にある」と訴える。

米倉洋成所長は記者会見で、認証不正問題による自動車の出荷停止が景況感に影響を与えていると説明。「能登半島地震で製造への影響が出ているとの声もある」としている。