鳥羽の魅力、南仏でPR 市が海洋祭り初参加 海女文化や観光スポットなど紹介へ 三重

【「エスカル・ア・セット」に参加するメンバーを紹介する中村市長(右)=鳥羽市役所で】

【鳥羽】三重県鳥羽市は、地中海に面したフランス南部のセット市で26日─4月1日に開かれる海洋祭り「エスカル・ア・セット」に初めて参加し、海女文化や観光など鳥羽の魅力をPRする。

地中海沿岸で最大規模の海洋祭りで、「海洋の伝統」をテーマに2年に一度、開催。期間中は約40万人が参加するという。船着き場にはさまざまな国籍の大型帆船が停泊し、海に関わる職業や伝統文化の紹介ブース、バーやシーフード屋台、野外コンサート場などが設営される。今年は日本がゲスト国で、日本ブースが設けられる。

令和4年11月に、海女でフォトグラファーの大野愛子さんがセット市で写真展を開いたことがきっかけとなって鳥羽市が注目され、昨年10月に中村欣一郎市長らがフランスで観光PRを行った時に、エスカル・ア・セット事務局を通してセット市長からの招待状を受け取った。

鳥羽からは大野さんや鳥羽旅館組合「女将(おかみ)あこや会」の女将3人、市水産研究所の岩尾豊紀研究員、市や市観光協会の職員ら計8人が現地入りする。大野さんは講演と写真展示で海女文化の魅力を紹介し、女将らは浴衣体験や折り紙、習字などを通して日本文化やおもてなし文化を伝える。海の環境を考えるワークショップや鳥羽の観光スポットの紹介なども行う。

大野さんは「海女の仕事を紹介し、フランスでは引退している世代も現役でバリバリ働いていることを伝えたい」、女将あこや会の吉田絹江会長は「浴衣を着たり伊勢茶を飲んだりする体験を通して日本や鳥羽、旅館を知ってもらいたい」と話していた。