「利用しやすい裁判所に」 市原津地家裁所長が就任会見 三重

【就任会見で抱負を語る市原所長=津市中央の津地裁庁舎で】

津地方・家庭裁判所長に先月27日付で就任した市原義孝氏(60)が5日、津市中央の津地裁庁舎で記者会見を開き「デジタル化を推進して県民にとって利用しやすい裁判所を目指していきたい」と抱負を語った。

市原氏は記者会見で「所長を務めるのは今回が初めてで、その責任に身が引き締まる思い。大変光栄なことと感じている」とあいさつ。

司法の重要課題として、裁判手続きのデジタル化を挙げ「手続きの合理化や効率化を進め、事務処理の負担を軽減し、裁判所の紛争解決機能を強化していく」と話した。

その上で、工事中の津地裁新庁舎がデジタル化を見据えた設計になっていることから「裁判手続きのデジタル化をリードする存在になれるよう、体制づくりをしていく」と強調。

「デジタル化が推進されると裁判所に来なくても民事裁判などに関与できるようになる。県民の皆様に知っていただけるよう、広報に努めていきたい」と抱負を述べた。

市原氏は東京都出身。東京大学法学部卒業後、最高裁調査官や高松高裁判事のほか、東京、名古屋で地裁部総括判事を務めた。