三重県警は14日、令和6年度当初予算案を発表した。予算額は前年度比16・3%(63億9千万円)増の455億4千万円。3年連続の増額で、過去最大規模となった。交通安全対策や老朽化した警察施設の整備などに重点を置いた。
県警によると、交通安全対策として49億4千万円を計上。令和9年度末に製造が終了する白熱電球式の信号機3千灯の発光ダイオード(LED)化に9億1千万円を充てる。
老朽化した警察署の整備に35億4千万円を計上。大台署の建て替えに21億6千万円を、尾鷲署の改修に9億8千万円を充てるほか、伊賀署の移転用地取得に3億9千万円を盛り込んだ。
また、スマートフォンの通信履歴などを効率的に解析する機器の導入に7600万円を計上。車両ナンバーを自動で読み取る装置の増設に1億1千万円を充て、車両の追跡捜査に役立てる。
特殊詐欺被害防止に向け、啓発活動の充実や防犯機能付き電話機の設置促進などとして1200万円を盛り込み、虐待被害防止などの子どもを守る取り組みに3千万円を充てる。
人件費は、定年延長による退職手当の増額や県人事委員会勧告による給与増などで前年度比16億8千万円増の324億3千万円。当初予算全体の約7割を占めた。