明和町長、車にはねられ死亡 早朝に歩行中 県内首長ら追悼の談話

【世古口哲哉明和町長】

【多気郡】7日午前5時20分ごろ、明和町行部の国道23号上り側道を歩いていた明和町大淀甲の世古口哲哉町長(57)が軽乗用車にはねられ、全身を強く打って搬送先の病院で死亡した。

松阪署は、車を運転していた明和町馬之上、派遣社員稲生和紀容疑者(44)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで、現行犯逮捕した。

同署によると、稲生容疑者は出勤途中で「事故を起こした」と110番した。「間違いない」と容疑を認めている。同署は容疑を同致死に切り替え、事故の詳しい原因を調べている。同町役場によると世古口町長は公務外だった。

世古口町長は京都産業大学経済学部卒。平成元年に同町役場職員となり、こども課長などを経て同30年の町長選に初当選。令和四年に再選した。

下村由美子副町長が町長の職務代理を務める。町長選挙は3月後半に実施する見込み。

下村副町長は「2日前も町長が思い描くまちづくりについて話したところ。本当に道半ばで無念であったかと思う。町長がやり残したことを一つでも具現化できるよう職員一同精いっぱい頑張っていきたい」と悼んだ。

竹上真人松阪市長は「ただただ驚いている。日頃から懇意にしていただいており、残念でならない」とコメントした。

一見勝之知事は「突然の訃報に接し、悲しみに堪えない。ふるさと三重を思う同志が道半ばでたおれられたことは無念でならない。生前の輝かしい業績に深く敬意を表し、ご冥福をお祈りします」との談話を発表。

県町村会長の西田健紀宝町長は「言葉が見つからない。遺族の悲しみいかばかりかと拝察します。若く活力ある仲間を失う喪失感は計り知れない。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」とコメントした。

通夜は9日午後6時から、告別式は10日午後2時から、いずれも同町上村44の5、虹のホール明和で。喪主は長男優人(ゆうと)氏。