「主導」男に懲役25年求刑 伊賀の男性殺害・遺体遺棄事件 三重・津地裁

知人らと共謀して三重県伊賀市で男性を殺害し、遺体を津市の山中に埋めたとして、殺人や死体遺棄などの罪に問われた中岡恵佑被告(33)=伊賀市=の裁判員裁判が30日、津地裁(出口博章裁判長)であり、検察側は「主導的、積極的役割を果たしていたことは明らか」として、懲役25年を求刑した。判決は来月22日に言い渡される。

検察側は論告で、被告が遺体を山中に埋めることを決め、殺害の実行役や監視役などの役割分担を指示していたとして「中心となって計画を立案し、主導的、積極的役割を果たした」と指摘。

その上で「集団による計画的で残虐な犯行」と強調。「場当たり的なうそを並べ立てて弁解し、反省を深める態度は見受けられず、今後も安易に重大犯罪を繰り返す恐れが大きい」と主張した。

弁護側は最終弁論で「被害者を殺害する動機や指示する理由がなく、実行役の手助けをしただけ。従属的な役割にとどまっている」などと述べ、懲役13年が相当と主張した。

起訴状などによると、中岡被告は知人の男3人と共に、令和2年10月、伊賀市で宇都宮秀之さん=当時(46)=の頭を木製バットで複数回殴って殺害。遺体を津市の山中に埋めたなどとされる。