三重県内降雪、事故や転倒11人けが 北部で1万戸超停電、交通影響も

この冬一番の寒気が流れ込んだ影響で、三重県内では24―25日にかけて雪に見舞われた。県警や消防などへの取材では、スリップ事故や転倒などにより、少なくとも11人がけがをした。北部では1万630戸が停電。菰野町内の新名神高速道路が多重事故で通行止めとなるなど、交通にも影響した。

気象台によると、25日午前9時までに観測した積雪は、いなべ市で38センチ、四日市市で20センチ、菰野町で16センチ。中部や南部でも、山間部を中心に降雪が確認された。

県警によると、24日午前0時から25日午後4時までに47件のスリップ事故が発生。菰野町の新名神高速道路では24日夜にトラック6台が絡む事故で男女3人が軽傷を負った。

四日市市と桑名市では1件ずつ、雪の影響とみられる追突事故が発生。桑名市では、スリップした車が柱に衝突する事故も。これらの事故で、車を運転していた男性3人が軽傷とみられる。

四日市市では20―70代の女性3人が転倒して軽傷。桑名市の公園では、そりで遊んでいた10代の女児が転倒して左足を骨折したとみられるほか、90代男性が転倒して軽傷を負った。

中部電力によると、24日から25日にかけて、菰野町内の4350戸と四日市市内などの6280戸が停電。いずれも1時間以内に復旧した。雪の影響とみられる。

交通への影響では、東名阪自動車道や東海環状自動車道、新名神高速道路が一時的に通行止めとなったが、立ち往生の発生はなかった。JR東海も一時、運転を見合わせた。

また、雪の影響で54の公立小学校と29の公立中学校、3つの県立高校、5つの特別支援学校が休校。12の公立小学校と6つの公立中学校、19の県立高校が始業を繰り下げた。

気象台は、いなべ、四日市、桑名、東員、菰野の5市町に大雪警報を発表したが、25日朝に全て解除。26日も北部を中心に若干の降雪が予想されるが、日中には収まる見通し。