川越町長選、選挙戦突入 現新2氏が立候補 三重

【右から城田政幸氏と小西彦治氏】

【三重郡】任期満了(2月13日)に伴う三重県の川越町長選は23日告示され、現職の城田政幸氏(69)=2期、高松=と新人の会社役員小西彦治氏(52)=兵庫県伊丹市春日丘=(届け出順)の無所属2人が立候補。選挙戦に突入した。

城田氏は同町で総務部長などを歴任後、平成23年4月に副町長に就任。同28年2月、川村康治前町長死去に伴う町長選で初当選し、現在2期目。

小西氏は平成23年の伊丹市議選、同27年の兵庫県議選にそれぞれ初当選し、同31年の同市議選で再選。昨年の同県議選と同市議選で落選したほか、県内の2市長選、21日投開票の長野県須坂市長選など昨秋から出馬した全ての首長選では落選している。

投票は28日午前7時―午後8時、町内10カ所で。開票は同日午後9時から町役場3階災害備蓄倉庫で。期日前投票は24―27日午前8時半―午後8時、町役場1階期日前投票所で。

22日現在の選挙人名簿登録者数は1万2416人(男6370人、女6046人)。

城田候補「町民に安心感を」

城田候補は午前8時半から、川越町高松の選挙事務所で第一声。集まった支持者約450人(主催者発表)を前に、防災、防犯、子育て支援、老人福祉など2期8年の実績を示した上で「防災・減災対策を最重要課題として取り組んできたが、これからも変わらない。3期目に挑戦し、町民の皆さんに安心感を持っていただけるようにしたい」と力を込めた。

3期目では「令和8年開校予定の川越中学校の建て替えのほか、現在の福祉バスに加えてデマンドタクシーの実証実験を行い、地域の公共交通を整備する。子育て支援では、子どもたちは町の宝であり、一体となってオール川越で育てる。子どもたちがいろいろなものにチャレンジできる体制づくりを行い、子どもたちが心豊かになるような教育を行いたい」と強調。

さらに「高齢者には、『元気で長生き』『笑顔で長生き』となるように、お年寄り一人一人に寄り添う行政を進める。働く世代には、働きやすい環境づくりを行う」との考えを示した上で「スピード感を持って、地に足着けてやっていく」と語った。

出陣式には、石原正敬衆院議員、山本佐知子参院議員や地元選出の県議、町議、県内市町の首長らが出席。城田候補は「ガンバロー」を三唱した後、街宣車に乗り込み、町内全域への遊説に向かった。

小西候補「町民の意識啓発」

小西候補は自宅のある兵庫県伊丹市から車で1時間40分かけて川越町役場に来て、立候補を届け出た。市町長選への出馬は9度目で、県内では3度目。

兵庫県議を1期、伊丹市議を2期務め、昨年の同県議選、同市議選と、松阪市長選、いなべ市長選、21日投開票の長野県須坂市長選など出馬した8度の市町長選では落選した。

報道陣の取材に応じ、出馬理由について「自分が守備範囲として守れる地域を選定し、選ばれたらリーダーシップを発揮するのが正しいと思って挑戦している。川越町の現職は多選にはならないが、高齢で無投票が続いている」とした。

その上で「政治は摩擦を起こさないとだめで、無投票になるのは現場の政治家の責任。現職は選挙が初めてで、どういう民意が出るか楽しみにしている」と語った。さらに「私が出ることで、町民の皆さんの意識の啓発になる。町の政策はまだまだ手薄ですよと意識してもらえれば、出た意味がある」と話した。

選挙活動については「本日、町内50カ所全部にポスターを貼る。車で回りながら、どういうふうにするか考える」と述べるにとどめた。今後については「応援したいという声も毎回たくさんある。批判を受けようがやる」と語った。