三重県内の観光事業者などでつくる県観光連盟は15日、連盟の体制強化に向けた要望書を県に提出した。職員の派遣を含めた人的支援を要請。連盟に一定の裁量がある財源の支援も求めた。
要望書は「連盟を官民一体で県の観光を支える組織に変革していく必要がある」と強調。地域と協力して観光地づくりに取り組む「DMO」に対する支援や海外誘客などの必要性を訴えた。
その上で、県職員の派遣を増やすなどして連盟へのバックアップを強化するよう要請。柔軟に事業を実施できるよう、連盟が一定の裁量を持つ形で財源を拠出するよう求めた。
連盟の会員や有識者らでつくる「あり方検討会議」の報告書を踏まえて要望。報告書は海外誘客の業務を県から連盟に移管することや、専門的な人材の確保が必要だと結論づけたという。
この日、竹谷賢一会長らが一見勝之知事に要望書を提出。連盟の役員らは「まだまだ困っている観光事業者は多い」「県内のDMOが結集できるよう、力添えをしてほしい」などと訴えた。
一見知事は「DMOを強化していかなければならないのは事実」と応じつつ、人的支援については「県職員の人数に限りがある。民間や市町から人を出してもらいたい」と理解を求めた。