男2人に懲役5年6月求刑 伊賀市議監禁強盗 津地裁初公判

知人4人で共謀し、伊賀市議の男性を車に監禁してキャッシュカードを奪ったなどとして、強盗や監禁などの罪に問われた、溶接工木根流風被告(21)=伊賀市=と土木作業員平本海心被告(20)=名張市=の初公判が14日、津地裁(西前征志裁判官)であり、木根、平本両被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役5年6月を求刑し、即日結審。判決は来月11日に言い渡される。

検察側は冒頭陳述で、共犯者の少年が、友人の家庭教師だった男性と知り合ったと説明。「被害者を市内の林道に呼び出し、共犯者らが暴行脅迫を加え、被告人らが合流して車に監禁した」と述べた。

論告では「暴力を振るって金を得るために、人目につかない場所を探し、役割分担するなど、計画的で悪質な犯行」と強調。「遊興費を得たいなどの短絡的かつ身勝手な動機で、酌量の余地は一切ない」と指摘した。

弁護側は最終弁論で「犯行直前までは、被害者からお金を奪うのではなく、借りるという認識。中心的な役割でなく、場当たり的な関与にとどまった」などとして、執行猶予付きの判決を求めた。

起訴状などによると、木根、平本両被告は住所不定無職、福田竜雅被告(21)=強盗致傷罪などで起訴=ら2人と共謀し、9月24日、伊賀市内で市議の男性を乗用車に約5時間監禁。男性の首元にナイフを突きつけ脅迫し、キャッシュカードを奪ったなどとされている。