資金繰り支援の強化を 中小企業団体中央会、三重県に要望

【廣田副知事(手前)に要望書を手渡す三林会長=県庁で】

物価高や人手不足の影響で厳しい経営状況に陥っているとして、三重県中小企業団体中央会は12日、中小事業者の資金繰りに対する支援の強化など、48項目の実現を求める要望書を県に提出した。

要望書は「新型コロナウイルスやウクライナ危機に加え、円安などによる物価高騰の波が押し寄せ、地域の経済と雇用を支える中小企業と小規模事業者は非常に厳しい経営状況が続いている」と訴えた。

その上で、中小企業などへの強力な支援策を講じるよう要請。中小企業組合に特化した省エネの設備投資に対する補助制度の設置、中小企業の実態を踏まえた新たな資金需要への支援などを求めた。

また、コスト上昇分の適正な価格転嫁に向け、国による支援策の実施や監視と指導の強化などを要請。電気代やガス代の上昇による影響を受けた事業所の負担を軽減する事業の延長なども求めた。

この日、三林憲忠会長らが県庁で廣田恵子副知事に要望書を手渡した。三林会長は「一部では価格転嫁が進んでいるが、多くの業種で収益は回復していない。一層の支援をしてもらいたい」と述べた。

また、三林会長は萬古焼の材料に使われるペタライトの調達が困難になっている問題について「経済産業省に支援を要望してもらったことなど、県の迅速な対応に心から感謝している」と語った。