三重県内の経済団体などでつくる「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(小林長久会長)は6日、桑名市中央町のくわなメディアライヴで「地区別講演会・桑名」を開き、気象予報士・防災士の黒木愛子さんが「気象キャスターが伝える地球温暖化について」と題して講演した。会場とオンラインで計60人が参加した。
同会は脱炭素社会の実現を目指し、毎年県内3カ所で、エネルギーや環境問題をテーマに講演会を開いている。
黒木さんは、地球温暖化の将来予測や影響、対策などを紹介。地球温暖化の将来予測について「二酸化炭素を出した分だけ温暖化が進む」とし、「排出が大幅に減少しない限り、上昇幅は21世紀中に2℃を超える」などと説明。温暖化が進んだ場合の悪影響として、農作物の不作や水不足、感染症の拡大などを挙げた。
温暖化対策として、温室効果ガスを減らして温暖化を食い止めようとする「緩和」と、気候の変化に対し社会や経済のシステムを調整することで悪い影響を軽減する「適応」を紹介。「地球温暖化が進んでいて、将来今までと同じ暮らしができないことが考えられる。できることから取り組んでいくことが未来に向け、暮らす環境を残すことにつながる」と呼びかけた。