2023年12月2日(土)

▼大阪万博に対し「やめろ!」という声が高まっている。当初の建築費用が倍増になったうえ、さらに日本館整備費用など約840億円がかかることが判明したからだ。それに、開催目的も経済効果も曖昧なままだ

▼しかし問題はカネではない。「やる」と言っても「できない」ことだ。日建連会長は「海外パビリオン建設のデッドラインは過ぎている」と会見で表明。現段階でタイプA(自前パビリオン)はほとんど契約すらされていない

▼資材高騰、人材不足、宿泊施設が無い島への経路が2本のみ。たとえいますぐ着工されても工事期間が足りない。温暖化で大阪の夏は熱帯化している。建設業者はすでにギブアップしているが、これを政治が認めない。大阪維新代表は「やる」と息巻いている

▼これで本当に開催できたら、世界一高い350億円の“日傘”「木造リング」の内側は空き地と数館のタイプAとプレハブのタイプX。立派なのは日本館だけとなる。全て完成するのは閉幕日で、日本は世界の笑い者になるだろう。上乗せ経費に発展途上国の出展支援240億円とあるが、発展途上国は日本の方だろう。