【鈴鹿】三重県の国道23号中勢バイパスの鈴鹿(安塚)工区(延長2・8キロ)が、19日に開通した。同工区の開通により、中勢バイパスは全線開通した。
同日、鈴鹿市南玉垣町の鈴鹿医療科学大学白子キャンパスで開通式典、同市北玉垣町の同工区本線上でセレモニーがあり、関係者ら約140人が新しい道路の完成を祝った。中勢バイパス開通式典実行委員会(代表・末松則子市長)主催。
式典では主催者を代表し、末松市長が「安全で快適な道路整備を図るため、引き続き全力で取り組む」と式辞を述べたほか、佐藤寿延中部地方整備局長は「全線開通を無事迎えることができた。開通後も引き続き、生活や企業活動を支えるため全力で道路整備に取り組む」とあいさつ。一見勝之知事は「県民とともに開通を心から喜んでいる」と祝辞を述べた。
セレモニーでは、竹上真人松阪市長が「中勢バイパスは命を守る道。北と南をつなぐ大幹線が開通した」と式辞を述べた。
その後、代表者22人によるテープカットやくす玉開披(かいひ)のほか、市内企業の「働く車」を中心とした車両約40台による通り初めパレードがあった。
同工区は中勢バイパスの北端にあたる同市北玉垣町の国道23号と同市野町の交差点をつなぐ。平成六年度に事業化し、用地買収を経て同24年度に着工した。
中勢バイパスは鈴鹿市北玉垣町と松阪市小津町(延長33・8キロ)をつなぐ。昭和58年度にルートなどを定めた計画を決定し、同59年度から各工区を順次事業化した。総事業費は2050億円。
全線開通の効果として、国道23号の渋滞緩和や物流の円滑化、災害対応力の強化などを見込む。