珍布峠の殻入りそば再現 松阪の道の駅で試食会、来年発売へ 三重

【ソバの実(右)と「珍布峠そば」】

【松阪】和歌山街道銘菓開発会議は26日、三重県松阪市飯高町宮前の道の駅「飯高駅」で、ソバ殻をひきこんだ「珍布(めずらし)峠そば」の試食会を開いた。来年1月中旬から同駅の「レストランいいたか」でかけそばにして発売する予定。

同会議は令和3年に結成。飯高駅と宮前まちづくり協議会、住民代表、地域おこし協力隊の8人でつくり、同協議会の田中羚兒会長が世話人を務める。

飯高駅を拠点にした「珍布峠ウォーキングコース」をPRしようと、今年3月に新発売した半円のどら焼き「珍布峠焼き」に続く第2弾の商品開発となる。珍布峠焼きは割ると切り通しの珍布峠をイメージできる。

珍布峠そばは、和歌山街道の珍布峠近くにあったそば屋の、臼でひいたソバ殻入りそばの再現を目指した。ひき臼でひくとソバの実の殻が混じるため黒っぽくなる。そば殻の10%程度を残す他、めんを太めに切り、しっかりした歯ごたえを楽しめる。

同町田引の飯高産業振興センター「そばグループ」が松阪産のそばを製粉加工し、飯高駅のそばうち体験施設「味楽工房」の講師が試作、同会議メンバーが検討を重ねてきた。

田中世話人は「ひき臼でひいたそば粉はそば殻がどうしても入る。子どもの時に食べた昔ながらの味」とアピールした。

【珍布峠そばを試食する竹上市長=松阪市飯高町宮前の飯高駅で】

試食会に参加した竹上真人市長は「殻が入っているのがよく分かる。そば本来の香りがする。素朴でおいしい」と感想を話した。